スタイル&アイデア:作曲考 第1回作品演奏会

スタイル&アイデア:作曲考 第1回作品演奏会

2022年8月20日

 このたび「スタイル&アイデア:作曲考」は桑原ゆう、辻田絢菜の2名の作曲家に委嘱した新作を発表する演奏会と、終演後に、それに関連したシンポジウムを開催します。私たちは活動の一環として、ふだんはなかなかオープンにされることのない作品のテーマ決定や、制作過程での作曲家と演奏家との対話といったプロセスを積極的に開き、記録・検討するプロジェクトに取り組んでいます。
 来る演奏会では、2022年6月18日開催「桑原ゆう・辻田絢菜:アーティスト・トーク」(第一回シンポジウム)にて決定した「縦」と「横」というテーマにもとづく新作を初演します(「縦」: 桑原、ヴィブラフォンソロ作品/「横」: 辻田、チューバソロ作品)。

「アーティスト・トーク」のなかから、テーマ決定をめぐる議論のテキスト・アーカイブをこちらで公開しています>> 公開ディスカッション アーカイブ

「アーティスト・トーク」では作曲家と会場との質疑応答を行いましたが、時間内に答えられなかった質問についてはこちらで回答しています。あわせてご覧ください>> 「桑原ゆう・辻田絢菜:アーティスト・トーク」Q&A

演奏会当日に配布したパンフレットのPDFおよび掲載テキストを公開しました(2023.2.8更新)
>>プログラムノート

日本音楽学会2022年度支部横断企画第2期採択として、陣内みゆき氏による傍聴記が掲載されました(2023.3.22更新)
>>日本音楽学会2022年度支部横断企画

委嘱した2作品の記録映像を公開しました(2023.5.20更新)
>>桑原ゆう《落下する時間とき
>>辻田絢菜《メタルチューブワーム》


日時|
2022年12月24日(土)14:00開演(13:30開場)

演奏作品|
灰街 令:De-S/N_T/S——ピアノとモジュラーシンセサイザーのための(新作初演)
山﨑燈里:黒い帯
Camille Kiku Belair:Book Piece
桑原ゆう:落下する時間とき (委嘱初演)
辻田絢菜:メタルチューブワーム(委嘱初演)
*プログラムは変更となる可能性があります。ご了承ください。

*演奏後のシンポジウムを含め、終演は16:30を予定しています。

出演|
坂本光太(チューバ) 八木友花里(ヴィブラフォン) 灰街 令(ピアノ、シンセサイザー)

会場|
トーキョーコンサーツ・ラボ(東京都新宿区西早稲田2-3-18)

チケット料金|
一般:3,000円
学生:1,500円
チケット予約>> https://forms.gle/DnW7nyJyJgtUPgpQ9
*代金は当日受付にてお支払いください。

シンポジウム(終演後)
今年度のプロジェクトの成果を踏まえながら、作曲行為やその協働性に関するシンポジウムを実施します。

題目|
原塁「作曲行為をめぐるドキュメンテーションの(不)可能性」
共同討議(桑原ゆう、辻田絢菜、小島広之、坂本光太、西村聡美、原 塁、八木友花里)


ポストトーク
2022年6月に実施したシンポジウムでの委嘱テーマの決定から、12月の演奏会本番に至るまでの半年を振り返ります(2023.2.19更新)
日時|2023年2月22日(水)20:00-21:30
参加料|無料
会場|https://utelecon.webex.com/utelecon-jp/j.php?MTID=mf70143cc66ea9145dc1e35a5a31907b2
*入場用パスワード:CYduRYP2u27
登壇者|桑原ゆう、辻田絢菜、小島広之、坂本光太、西村聡美、原 塁、八木友花里


プロフィール|

桑原ゆう
東京藝術大学大学院修了。日本の音と言葉を源流から探り、文化の古今と東西をつなぐことを主軸に創作を展開。国立劇場、静岡音楽館AOI等、国内外で多くの委嘱を受ける。第31回芥川也寸志サントリー作曲賞受賞。「淡座」メンバー。国立音楽大学、洗足学園音楽大学非常勤講師。
https://3shimai.com/yu/

辻田絢菜
東京藝術大学音楽学部作曲科を経て、同大学院修士課程作曲専攻修了。’14年 第83回日本音楽コンクール作曲部門(オーケストラ作品)入選、岩谷賞(聴衆賞)受賞。同作品が’15年第25回芥川作曲賞にノミネート。 ‘18年NHK委嘱作品「CollectionismⅪ/Sidhe」がNHK-FM「現代の音楽」にて放送初演。現在、昭和音楽大学非常勤講師。
https://ayana-tsujita.tumblr.com/

灰街 令
ハイマチレイ。静寂と騒音の現代的な関係性を求めて作曲を行なっている。エリック・サティの「家具の音楽」を脱構築する「こわれた家具の音楽」シリーズを創作の主軸にしつつも、エレクトロを中心にポップミュージックの分野でも活動を展開する。また、作曲活動と並行して音(楽的なもの)についての文章も『ユリイカ』等の媒体において多数発表。国立音楽大学大学院博士後期課程に在学中。

坂本光太(チューバ)
前衛音楽、実験音楽の社会的な側面に惹かれながら、その演奏の可能性を追求している。今までの企画・演奏に、国家権力の思想弾圧を取り扱ったV.グロボカール作品の演奏会『Gewalt/Geräusch/Globokar』 (2020)、想像上の芸術家に関するレクチャー・パフォーマンス『米田恵子(1912-1992)の作品と生涯について』(2018)など。博士(音楽)。京都女子大学助教。

八木友花里(打楽器)
ケルン音楽舞踊大学現代音楽科に在籍。ソリスト・室内楽奏者として、PerKumania、NOW!、モンハイム・トリエンナーレ、アハトブリュッケン、マレーシア・サウンドブリッジなどの音楽祭に出演。アンサンブル・ムジークファブリーク、アンサンブル・ルールなどに客演。Marimba One社ディスカバリーアーティスト。


主催・問い合わせ|
スタイル&アイデア:作曲考

助成|
公益財団法人朝日新聞文化財団 日本音楽学会 公益財団法人 野村財団 *西村聡美に対して