小栗舞花

小栗舞花

1998年生まれ。作曲家兼パフォーマー。

自らの実践や想像から生まれる「人が音を鳴らしているという現象」を拾い上げ、音そのものではなく、人の発音動作や内的時間を基盤とした独自の譜面を書き起こす。

「人が音を鳴らすこと」と密接に結びついたアフォーダンスの集積のような音楽世界は、自らが愛する微音や暗がりとともに立ち上がり、あらゆる音が音楽としてかろうじて繋ぎ止められた繊細な音楽空間となる。そこでは人の気配までもが音楽の一部として取り込まれる。

そのほか、創作や即興における共創活動を手広く展開している。作曲家同士の共作に取り組みながら、共作について研究する「共作プロジェクト緒」を作曲家の山田奈直と共同主催。演出家・熊谷ひろたか、社会学者・鈴木南音との共同名義「矢野かおる」での作品制作。楽器を限定せず、周囲のモノや空間と交わる「座敷童子スタイル」のインプロヴァイザーとしてのライブ出演など。

国立音楽大学修士課程修了。第11回JFC作曲賞受賞。国立音楽大学有馬賞受賞(学部作曲科首席卒業)。松井周の標本室第3期所属。

論考